混合栄養の進め方


母乳とミルクの混合栄養では、『どれくらいミルクを足したらよいのか?』悩むことがあります。

赤ちゃんの要求の強さには個性がありますが、特に新生児期は哺乳意欲が強いことが多いです。多分、赤ちゃんが生存するために、備え付けられた本能的な行動かと、個人的には解釈しています。

最初から母乳がたくさん出続けるわけではないので、ちょくちょく母乳を含ませることは、この時期だとちょうど良いです。でも、哺乳瓶でミルクを与えると、これがちょっと良く分からなくなります。『飲ませすぎ?』と悩むことが多いです。

混合栄養のスタイルは主に3つ

①毎回の授乳で母乳の後にミルクを補足

②ちょくちょく母乳を与えて、足りなさそうな時にミルクを与える。

③ミルクがメインだが、時々母乳を含ませる。(母乳としてはフェードアウトに向かいます)


①の場合は、飲ませすぎることが時々あります。飲んだものは排泄に影響するため、おむつ交換の回数を把握しておくのも大切です。紙おむつの場合は、1日10回のおむつ交換の程度でかなり充足していると考えられます。(6回未満のおむつ交換では摂取不足が考えられます)排泄や体重増加を確認して、ミルクの補足量を調整していきます。

母乳を与えて、赤ちゃんが満足しているようなら、②の方法にします。『赤ちゃんは必要な要求はしてくれる』と信じて、赤ちゃんの要求に合わせて授乳していきます。頻回に母乳を与えて、乳房の元気がなくなったり、疲れたらミルクを与えます。①よりあまり悩まずに授乳できるでしょう。

③は、うまく直接母乳ができない場合の手段で、チョイスすることがあります。母乳を飲ませようとすると、赤ちゃんが怒ってしまうときは、ミルクを先に与えます。飲んでもらえそうな時に、母乳を含ませます。フェードアウトしないようにするのであれば、搾乳という手段を導入します。

混合栄養をはじめから考えている場合でも、母乳の分泌が見られないと混合栄養は成り立ちません。出産後は早い時期から母乳を与えたり、乳房のケアを実施して、母乳分泌を促すことは大切です。

当院では、赤ちゃんの体重増加や授乳の様子を確認させていただき、育児サポートの状況も含めて、総合的に混合栄養の進め方のご相談に応じています。

赤ちゃんの個性も、授乳方法に反映されることが多いです。


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